事業者破産をする際の注意点

文責:弁護士 上田佳孝

最終更新日:2023年10月24日

1 事業者破産は、原則、管財事件になる

 個人事業主が自己破産する場合にも、サラリーマンや無職の方が自己破産するのと同様に、財産・負債・収入・支出の資料を揃えて裁判所に申請します。

 ただ、自己破産には同時廃止と管財事件の2種類がありますが、個人事業者の破産は管財事件になり、裁判所に納める費用が最低20万円かかるのが原則です。

 これは、サラリーマンや無職の方と異なり、事業用の資産や負債があることが多く、裁判所が自ら選任する管財人という別の弁護士の調査を経ないと、免責(借金をチャラにする)すべきでないと考えているからです。

 フリーランスや小規模事業者で同時廃止になる例もありますが、正確に資料が揃っており、お金の流れが明らかな場合に限られます。

2 事業者破産は、売掛金や事業用資産を残せるかがポイントになる

 個人事業者の破産では、元請やお客様からもらう予定の収入は、売掛金という財産になります。

 事業に使う機械工具、在庫商品、資材も財産として計上する必要があります。

 これらの資産は、管財人が売ってお金にかえるのが原則ですので、事業継続に支障をきたすケースも多いです。

 事業継続するため残すことを希望する場合は、自由財産拡張(生活に必要最小限の資産として管財人が現金化しないこと)を求める申請をして、管財人や裁判所に認めてもらえなければなりません。

3 事業者破産で買掛金が残っていると、外注先や仕入先に迷惑がかかる

 事業を続けていると、後払いで外注を使ったり、資材の仕入をしている場合、買掛金として債務が残っているのが通常です。

 自己破産を始めた後に外注や資材の仕入代の後払いを支払うことは、偏頗弁済(へんぱべんさい)といって破産法で禁止されており、違反した場合は免責不許可(借金がチャラにならない)こともあります。

4 まとめ

 事業者破産は、金融機関やリースだけでなく、取引先への滞納も含めて払わなくてよくなり、一からやり直すのに適しています。

 しかし、事業者破産には、サラリーマンや無職の方にはない独特の難しさがありますので、事業者破産の経験豊富な弁護士にご相談ください。

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